2007年 08月 20日
夏の残り香。鎌倉再び。◆珈琲郷茶豆みにこむ◆ |
高校時代の日本史の先生には、ちょっとしたオカルト的霊感みたいなものがあって、私たち生徒の前世をひとりひとりに言い与えた。ちょっと不気味な目つきで授業そっちのけ、歴史とは関係のないカエルの解剖かなんかのビデオを私たちに見せて父母会に訴えられて翌年解雇された。
そのとき私に与えられた前世は、
『峠の茶屋の娘っ子』。
その印象のおかげで、私はで決して華やかではない、田舎臭い高校生活とささやかな青春時代を過ごした。
それからというもの、私の体のどこかにやはり峠の茶屋にビビビと何かを感じるものがある。それは年をとって徐々に強まってきたようにさえ思う。
旅の疲れを癒す場所。旅人が集い、語らい、励まし合って、また旅を続けてみようかと少しの勇気を持つところ。私はそんな旅人たちに温かなお茶を出し、団子を添える。旅人たちはおいしそうに団子を頬張りながら私に言う。
「これを食べたら行くよ。」と。
私は多くの旅人が通り過ぎる山深い峠の茶屋で、毎日毎日、お茶と団子を用意するのだ。
そしてある時、その娘っ子も大人になって旅に出てみようと思う。
街角の喫茶店には、日常を旅する旅人が、今日も一杯の熱いコーヒーを求めやってくる。
そして私も、このコーヒーを飲み終えれば、また旅に出ようと思う。
ここに、この喫茶店がある限り、私はいつでも戻ってこられる。
そのとき私に与えられた前世は、
『峠の茶屋の娘っ子』。
その印象のおかげで、私はで決して華やかではない、田舎臭い高校生活とささやかな青春時代を過ごした。
それからというもの、私の体のどこかにやはり峠の茶屋にビビビと何かを感じるものがある。それは年をとって徐々に強まってきたようにさえ思う。
旅の疲れを癒す場所。旅人が集い、語らい、励まし合って、また旅を続けてみようかと少しの勇気を持つところ。私はそんな旅人たちに温かなお茶を出し、団子を添える。旅人たちはおいしそうに団子を頬張りながら私に言う。
「これを食べたら行くよ。」と。
私は多くの旅人が通り過ぎる山深い峠の茶屋で、毎日毎日、お茶と団子を用意するのだ。
そしてある時、その娘っ子も大人になって旅に出てみようと思う。
街角の喫茶店には、日常を旅する旅人が、今日も一杯の熱いコーヒーを求めやってくる。
そして私も、このコーヒーを飲み終えれば、また旅に出ようと思う。
ここに、この喫茶店がある限り、私はいつでも戻ってこられる。
by natsu-daisuki
| 2007-08-20 21:39
| ▪️神奈川