2009年 06月 11日
【リアル・放浪記、林芙美子になりきって】 法明寺のあじさい |
威光山・法明寺は弘仁元年(810年)に真言宗寺院として創建された豊島区内最古の寺です。
ここから歩いても2、3分、距離にして100メートル足らずのところにある鬼子母神は、ここ法明寺に擁されている飛地境内です。
雑司が谷を中心とした一帯は、寺や墓地が多く、それを囲うようにして鬱蒼と緑が生い茂ります。
草木に視界をふさがれるせいで、しばらくのあいだ目印となっていた北方に見えたはずのサンシャインビルを見失ってしまうと、水気を含んだ重い空気と、木々の隙間から入りこんでくる冷気が生々しく体にまとわりついて、深い深い森に迷い込んだかのような不安と、先に進んでみたいと思うささやかな好奇心とで、まるで今じゃない違った時代に間違えて足を踏み入れてしまったかのような不思議な気持ちになります。
とにかく町を、くまなくあるいた林芙美子。
雑司が谷時代、ここ法明寺にもやってきたはずです。
今のような梅雨時には、境内に咲くアジサイが彼女の目にも映ったのでしょう。
辺り一帯、まるで蛇の足跡のように巡るくねくねとした小道は、昭和7年に暗渠となった弦巻川の川筋をそのまま道路にしたためで、このあたりは江戸時代の面影を今に残す風景だといわれているそうです。
こんなふうにアジサイをじっくりみたのは、いつ以来だっけかな。
日常風景のなかに、こんなに美しいものがあることを、私はずいぶん長いこと、忘れていたような気がします。
ここから歩いても2、3分、距離にして100メートル足らずのところにある鬼子母神は、ここ法明寺に擁されている飛地境内です。
雑司が谷を中心とした一帯は、寺や墓地が多く、それを囲うようにして鬱蒼と緑が生い茂ります。
草木に視界をふさがれるせいで、しばらくのあいだ目印となっていた北方に見えたはずのサンシャインビルを見失ってしまうと、水気を含んだ重い空気と、木々の隙間から入りこんでくる冷気が生々しく体にまとわりついて、深い深い森に迷い込んだかのような不安と、先に進んでみたいと思うささやかな好奇心とで、まるで今じゃない違った時代に間違えて足を踏み入れてしまったかのような不思議な気持ちになります。
とにかく町を、くまなくあるいた林芙美子。
雑司が谷時代、ここ法明寺にもやってきたはずです。
今のような梅雨時には、境内に咲くアジサイが彼女の目にも映ったのでしょう。
辺り一帯、まるで蛇の足跡のように巡るくねくねとした小道は、昭和7年に暗渠となった弦巻川の川筋をそのまま道路にしたためで、このあたりは江戸時代の面影を今に残す風景だといわれているそうです。
こんなふうにアジサイをじっくりみたのは、いつ以来だっけかな。
日常風景のなかに、こんなに美しいものがあることを、私はずいぶん長いこと、忘れていたような気がします。
by natsu-daisuki
| 2009-06-11 00:23
| ▪️林芙美子、リアル放浪記